2007年夏 北穂高岳〜奥穂高岳


  <山行日程> 2007年8月23日(木)〜8月25日(土)

[1日目]  大阪 −<自動車>− 平湯温泉駐車場 −<バス>−上高地 − 明神 − 徳沢 
       − 横尾 − 涸沢ヒュッテ(泊)
[2日目]  涸沢ヒュッテ  −<南稜>− 北穂高岳 −涸沢岳 − 穂高岳山荘  − 奥穂高岳 
       − 穂高岳山荘(泊) 
[3日目]  穂高岳山荘 −<ザイテングラート>− 涸沢 − 屏風の耳 −<パノラマコース>
       − 明神 − 上高地 −<バス>−平湯温泉駐車場 −<自動車>− 大阪



8月始めに予定していた山行は、台風のために延期になった。
今回は行き先を穂高に。涸沢は10年ぶり。北穂高岳は、もっと以前に登った。
懐かしくて、心がときめいた。

そして、この時期にしては最高の天気に恵まれました。

[1日目]  大阪 −<自動車>− 平湯温泉駐車場 −<バス>−上高地 − 明神 − 徳沢 

       − 横尾 − 涸沢ヒュッテ(泊)

  
大阪を夜の12時前に出発。途中、雨と雷の中を走り平湯温泉の駐車場に早朝5時前に到着した。外は小雨が降っていた。タクシーが来ないのでバスで上高地へ。
梓川は、前日の雨で水量は多い。釣り尾根にはガスがかかっている。少し濁った流れの上に、河童橋が静かにたたずんでいた。
明神、徳沢、横尾と進む。明神岳が雲の流れの間にちらちら見える。天気が良くなる予感がした。
横尾の釣り橋が新しい橋に変わっていた。昔々、夜、川原で古い吊り橋を眺めながら、お酒を飲んだ事が懐かしい。

朝もやの河童橋 横尾の吊橋


涸沢の高山植物・・・・綺麗に咲いていました。

サラシナショウマ ミヤマダイコンソウ ヨツバシオガマ アオノツガザクラ



涸沢ヒュッテへは3時前に到着。早速、テラスで生ビールを注文。涸沢カールと吊り尾根、そして前穂、奥穂、北穂高岳が私たちの目前に迫っていた。
こんな雄大な山々に包まれて、ゆっくりビールを飲んだ。心地よいひと時でした。
夕食前、山の空が燃えた。
上空の風が強いようで、雲の流れが速い。涸沢岳の後方の雲が、少しづつ輝きだし茜色に染まる。山々の黒いシルエットが、夕焼け雲を一層美しく見せていた。

涸沢ヒュッテのテラスにて 夕焼け




[2日目]  涸沢ヒュッテ  −<南稜>− 北穂高岳 −涸沢岳 − 穂高岳山荘  − 奥穂高岳 

       − 穂高岳山荘(泊) 


2日目の朝、青空が広がった。穂高の山頂辺りは雲の動きが早い。
東の空が明るくなり、上空の雲が赤く染まりだした。奥穂から涸沢岳、そして北穂高岳まで、見事な山焼け現れた。涸沢から見上げる山々は、荘厳で、見るものを圧倒する。
ほんの数分の大自然がくれたドラマ。美しいと思いました・・・。
朝食後、テント泊の二人(神志那さんと岸さん)と一緒に、南稜を北穂高岳へ向け出発した。
南稜は、急な傾斜を一気に登る。息が切れ何度も休憩した。高度が増すと眼下に涸沢ヒュッテが小さくなっていく。反対に、東側に常念岳や大天井岳などが見え出し、高度感の変化が楽しい。
後半は岩場の連続になった。涸沢が遥か下に見え、穂高岳山荘の赤い屋根が水平方向に見える。3,000m級の山々の中に、自分がいると言う事が嬉しい。

涸沢の朝
山が燃える-1
山が燃える-2
涸沢岳と北穂高岳
 
北穂の南稜
涸沢小屋と北穂高岳
涸沢と釣り尾根
シモツケソウ
 
トリカブト
長いクサリ場
涸沢ヒュッテを振り返る
南稜の岩場
 
表銀座方面を望む
涸沢岳から奥穂高岳
ジャンダルムと穂高岳山荘


北穂高岳からの眺望

今回の山行で一番来たかったのは、北穂高小屋のテラスです。テラスのベンチでゆっくり過ごす事。
一緒に出発した2人は随分前に到着して寛いでいた。私も早速、生ビールを注文。テラスから眺める槍ヶ岳と大キレットは、人を拒絶するような美しさを感じる。去年泊まったヒュッテ大槍や表銀座の山々、大きな山容の薬師岳などを飽きずに眺めた。ビールは、ホント美味しかった。
次回は、このテラスから、朝焼けに染まる大キレットと槍ヶ岳を見たい。

槍ヶ岳-1 槍ヶ岳と大キレット-1 槍ヶ岳と大キレット-2 涸沢岳と奥穂高岳



北穂から涸沢岳までは岩場の連続。ボーとしてると落ちてしまいそう。このコースは2回目(前回は逆コース)。若いときはそれほど怖くなかった所も、今回は慎重に進んだ。3点支持はもちろん、浮石にも注意した。
アップダウンが結構あり、危険な所の連続で気を抜けない。ただ、周囲の山々に目を移すと、美しく、疲れを忘れた。

槍をバックに クサリ場を下る 危険な岩場の連続 トウヤクリンドウ
 
最低コルから前穂を望む 最低コルから涸沢を望む 涸沢岳の岩場 涸沢岳の岩場-2
 
クサリ場の連続 イワギキョウ ヨツバシオガマと前穂 気を抜けない
 
涸沢岳山頂 穂高岳山荘が見えた



穂高岳山荘へ着いたのは、1時40分。遅い昼食をとり、奥穂高岳へ。山荘前のハシゴ場とクサリ場を慎重に越え、ガラ場を登ると、下ってきた神志那さんと岸さんに遭遇。彼らは涸沢のテント場まで下る。2人を見送り、いよいよ奥穂高岳の山頂に立つ。
山頂からの360度の眺望は素晴らしいの一言。南にはジャンダルムの黒い岩。北側には、今日歩いてきた涸沢岳や北穂高岳、その後方に槍ヶ岳が聳えている。
凄い景色の中にいて、もっとその場に留まりたいと思った。いつまでも眺めていたいと思った。

穂高岳山荘のベンチ 山荘前のハシゴ場 神志那さんと岸さん 奥穂高岳登頂
 
槍ヶ岳方面 ジャンダルム ジャンダルム-2 奥穂高岳山頂



[3日目]  穂高岳山荘 −<ザイテングラート>− 涸沢 − 屏風の耳 −<パノラマコース>

       − 明神 − 上高地 −<バス>−平湯温泉駐車場 −<自動車>− 大阪



綺麗なご来光でした。
4時20分起床。涸沢岳の中腹まで登り、太陽が昇るのを待つ。風があり寒く感じる。気温は6度くらい。
常念岳の後方の雲が赤く染まり、上空の雲まで赤くなる。そして、雲海の上に、スーと太陽が昇った。
穂高の山々が朝日を浴びて赤く染まる。遥か遠くの富士山が、前穂の左側に姿を見せていた。
ご来光は何度見ても感動します。また、稜線の小屋で泊まり、こんな綺麗な山々を見たい。

ご来光-1 ご来光-2 槍ヶ岳と北穂高岳の山やけ 前穂高岳と奥穂高岳
 
富士山と前穂 静かな山々


ザイテングラートを下り涸沢へ

涸沢槍が青空に聳えている姿は壮観です。

ザイテングラート 涸沢槍 雪渓と涸沢岳



涸沢のテント場で2人と合流し、パノラマコースへ向う。
屏風のコルまでは、クサリ場もあり注意が必要。結構登っていて、疲れた体にはちょっと辛い。
屏風のコルへリュックを置いて、屏風の耳へ。山頂の三角点へ立つと、そこには素晴らしい眺望がありました。穂高連峰から槍ヶ岳、表銀座の山々が私たちを包んでいる。青空に聳える山々と木々の緑のコントラストが良い。涸沢ヒュッテの赤い屋根と雪渓の白が、自然の中に映える。
写真をいっぱい撮って、3人で話した。「ここで、何時間でも居たいね・・・」と。
お花畑の綺麗なパノラマコースを下り、明神の嘉門次小屋で遅い昼食にした。もちろん、岩魚の塩焼きとビールです。
岩魚は頭まで食べられ美味しい。

パノラマコースから オニシモツケ 屏風の耳から涸沢方面を望む 屏風の耳から槍ヶ岳を望む
パノラマコース 河童橋から釣り尾根を望む

吊り尾根に雲が掛かっていた。

梓川の澄んだ流れと穂高の山々がよく似合う。

また、この景色を見に来たい。


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